2018年11月19日

平成30年度 技術士第一次試験問題 情報工学部門 V−29

V−29
系全体がM/M/1に従い、処理時間が0.5秒のサーバシステムがある。
平均応答時間 (処理待ち時間と処理時間の和の平均) を2.0秒以内と
したとき、このシステムが処理可能な要求数 (件/秒) として、最も適切な
ものはどれか。

 @ 1.3  A 1.4  B 1.5  C 1.6  D 1.7



【正解】 B

M/M/1モデルの場合、
平均到着率:λ(ラムダ) ・・・単位時間当たりに何人来るか
平均サービス率:μ(ミュー) ・・・単位時間当たりに何人処理できるか
とすると、
以下が成り立つ。

平均利用率:ρ(ロー)=λ/μ
平均到着間隔: a=1/λ
平均サービス時間:Ts=1/μ

待ち系の平均の長さ:L ・・・サービスを受けている人も含め
 系内に何人いるか。(今到着したばかりの人の前にいる人数)
 L=ρ/(1−ρ)
平均待ち時間Tw ・・・待ち行列に並んで、順番が来るまでの時間
 
Tw = L×Ts = ρ/(1−ρ)×Tsρ/(1−ρ)×(1/μ)
待ち行列の平均の長さ
:Lq ・・・待ち行列に何人並んでいるか
 Lq = λ×
Tw = λ×ρ/(1−ρ)×(1/μ) = ρ2/(1−ρ)
平均応答時間:T ・・・待ち行列に並んで、サービスが終了するまでの時間
 T =
Tw+Ts = ρ/(1−ρ)×Ts+Ts = Ts/(1-ρ)

リトルの法則: Lq=λ×Tw

問題より、
T = 2秒、 Ts=0.5秒。
T = Tw+Ts より、 
平均待ち時間(Tw) 1.5秒 
また、μ = 1/Ts = 2 だから

Tw = ρ/(1−ρ)×Ts より
1.5 = ρ/(1−ρ)×0.5
3 =ρ/(1−ρ)
3−3ρ=ρ
4ρ=3
ρ=0.75

従って
λ=ρ・μ=0.75×2=
1.5

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タグ:待ち行列
posted by ファーストマクロ at 20:33| Comment(0) | H30技術士一次試験(情報工学)
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