V−5
符号化に関する説明として、最も適切なものはどれか。ここで、nを符号長、kを情報ビット数、dを最小ハミング距離とし、 [x] は x 以下の最大の整数とする。
@ (n、k) 線形符号のレートは、k/d で求められる。
A (n、k) ハミング符号におけるnとkの間には、一般に n = 2(n−k)という関係がある。
B tビット誤り訂正可能であるためには、 d ≧ t+1を満たさなければならない。
C 符号語 0000、0011、1100、1111 の符号語間最小ハミング距離は、4である。
D 最小ハミング距離がd ビットであるなら、[(d−1)/2]ビット以内の誤りを訂正することができる。
正解
D
解説
@ (n、k) 線形符号のレートは、k/n で求められる。符号レートは、符号率、符号化率、情報レートともいう。
例えば、4ビットの情報に3ビットの検査符号を付けて7ビットの符号長にした場合、符号レートは4/7である。
A n = 2(n−k)という関係はない。nを符号長、kを情報ビット数、mを検査符号とした場合には、m = n−k の関係となる。
B tビット誤り訂正可能であるためには、 d > 2t (もしくは、d ≧ 2t+1 を満たさなければならない。
C ハミング距離は、ハミング距離は、2つの同じ長さの符号について、対応するビット (同じ桁のビット) で値が異なるビットの数のことである。
0000 と 0011のハミング距離: 2
0000 と 1100のハミング距離: 2
0000 と 1111のハミング距離: 4
0011 と 1100のハミング距離: 4
0011 と 1111のハミング距離: 2
1100 と 1111のハミング距離: 2
よって、符号語間最小ハミング距離は2である。
D 正しい。最小ハミング距離が3ビットであるなら、[(3−1)/2] = [1] = 1ビットの誤りを訂正することができる。