問75
図は、定量発注方式を運用する際の費用と発注量の関係を示したものである。図中のBを表しているものはどれか。ここで、1回当たりの発注量をQ、1回当たりの発注費用をC、1単位当たりの年間保管費用をH、年間需要量をRとする。また、選択肢ア〜エのそれぞれの関係式は成り立っている。
ア 経済的発注量 = √(2RC/H)
イ 総費用 = Q/2×H + R/Q×C
ウ 年間発注費用 = R/Q×C
エ 平均年間保管費用 = Q/2×H
正解
ア
解説
ア 正しい。後述するが年間発注費用を表すグラフはA、平均年間保管費用を表すグラフは@であるから、Aと@が交わる部分の発注量Bは経済的発注量となる。
なお、経済的発注量 は、年間発注費用 = 平均年間保管費用の場合であるから、
R/Q×C = Q/2×Hを Q について解けばよく、
2×R×C = Q2×H
Q2 = 2RC/H
Q = √(2RC/H) となり、題意に合う。
イ 総費用 (Q/2×H + R/Q×C) は、平均年間保管費用 (Q/2×H) と年間発注費用 (R/Q×C) の合計になっているため、@とAの合計を表すCのグラフが総費用に該当する。
ウ 「年間需要量R」を「1回当たりの発注量Q」で割った R/Qは、年間発注回数である。これに「1回当たりの発注費用C」を掛けた R/Q×C が、年間発注費用となっている。
年間発注費用は「1回当たりの発注量Q」と反比例の関係にあり、発注量が多くなるほど年間発注費用は小さくなる。したがって、年間発注費用を表すグラフはAである。
エ 「1回当たりの発注量Q」の半分に「1単位当たりの年間保管費用H」を掛けた Q/2×Hが、平均年間保管費用となっている。
平均年間保管費用は、「1回当たりの発注量Q」と比例の関係にあり、発注量が多くなるほど平均年間保管費用も大きくなる。したがって、平均年間保管費用を表すグラフは@である。